最近の幼児組で流行っている遊びを紹介したいと思います。それは“ドッチボール”です。お父さん、お母さんも小さい頃に遊んだ記憶がありますよね?今特に年中の子どもたちが中心で盛り上がっていますが、最近では移行してきた2歳児や今まで遠くから見ていた3歳児も参加する子が増えてきました。ボールを相手に当てるという楽しみ方もありますが、当たらないように逃げ最後まで勝ち残ることを楽しむ姿もあります。今まで「あと何回寝たらお休みになる?」と母親に尋ねていた子もドッチボールを楽しむようになってから「あと、何回寝たらドッチボールできる?」とドッチボールを行うことを楽しみに登園する子もいるほど、ドッチボールは幼児組では人気の遊びになりました。また、初めは何となくの独自ルールをみんなで共有して遊んでいましたが、ある日幼児組担任がきちんとしたルールをその子たちに伝えたことで子どもたちの共通のルールになり、更に楽しめている姿が多くなりました。まだルールをきちんと理解していない2歳児の子にも分かるように伝えたり、配慮してあげる場面も見られます。幼児期のボール遊びは、バランス感覚の発達に良い影響を与えるといわれています。幼児期に身につけた運動の動作は、その後スポーツをするうえでの基本になっていきます。ボール遊びによって期待できる効果をいくつかご紹介します。
“反射神経が身に着く”ボールの動きに合わせて体を動かすことで、反射神経が養われます。反射神経を身につけられれば、転びそうなときにバランスをとれるなど、ケガを防ぐことにも役立つかもしれません。“距離感覚・方向感覚を養う”保育者や友だちに向かってボールを投げることで、少しずつ距離や方向を自分ではかることが出来るようになります。年齢に合わせて距離を調整したり、「ここにボールを投げてごらん」と声をかけたりして距離や方向感覚を養うことが出来ます。“想像力を培う”ボールがあればさまざまな遊び方が出来るため、自分の想像を膨らませて好きなように遊ぶことが可能になります。また、ボールが跳ねたり転がったりする特徴に気づきその特徴をとらえボールを通して遊びの幅を広げる姿にびっくりするなど、子どもはさまざまな感情を経験が出来るようになるのです。ボールという身近にある物を使い仲間と一緒に1つの事を楽しむ。これは1人では味わえない体験ですね。集団生活の中で味わえる遊びをこれからも子どもたちにたくさん提供していきたいと思います。幼児組 阿部