木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

『体を動かすのは「お腹?』幼児組編

2022.07.25

きりん組の男の子Aくんのお話です。普段から元気いっぱいで体を動かすことも大好きです。ある日のお帰りの会の時間に、Aくんの頭が後ろにいたBちゃんにぶつかって泣いてしまいました。Aくんは自分の頭を押さえながらびっくりした様子で、Bちゃんを見ていました。そして「僕じゃない」と言って自分の頭が痛いことをアピールしていました。AくんになぜBちゃんが泣いているのかを聞いてみると、「僕の頭が急にぶつかっちゃったんだ」と言いました。

 

 

 

 

ぶつかってしまった理由を聞いてみるとAくんは「お腹の中が急に頭を動かしたくなっちゃったんだ。それで後ろに頭を動かしたらぶつかっちゃったの」と答えました。その後、Aくんと話をしてBちゃんが落ち着いたところできちんと「ごめんね」をして解決しました。今回Aくんの体を動かしたのは、「お腹」という表現は面白いなと感じました。動かしたくなった気持ちを感じたのも実際に動かしたのもAくんなのですが、Aくんの中では「お腹が動かしたいという気持ちになり、僕の頭を動かした」という認識であるのだと受け取れました。きっとBちゃんに対しての「僕じゃない」という言葉はAくんの本当の気持ちだと思います。ぶつかったのは僕の頭だけれど、やったのは『僕じゃない』。大人からすると言い訳のように感じるところもありますが、幼児期において自身の行動を全て受け止めることはまだできません。心の成長途中と捉え受け止めてあげることが必要であると思います。自身の行動を正しく振り返ることは子どもにとって難しいことです。子どもの行動の理由をしっかり聞いてあげることで、その時の子どもの内面も見ることもできます。今回Aくんには、体を動かしたのはお腹であったことは認めていきながらも、これからは周りの子にぶつからないように気をつけていくことを知らせました。結果を見ただけで良い悪いを決めるのではなく、その過程も大切にしていきながら子どもたちの成長を見守っていきたいですね。幼児組 蛭﨑

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