空を飛ぶトンボや心地よい風に秋を感じるこの頃ですね。今回は夏の日の男の子と女の子の可愛いお話です。今年入園したAくんは、保育士と目が合うといつもにっこり笑顔を返してくれるもちもちほっぺの可愛い男の子です。絵本が好きでのんびりとひとりで読んだり、保育士と一緒に読んだりすることが多い子でした。お友達が遊ぶ様子にも興味があり、はしゃいで遊ぶ子たちの姿をいつもニコニコと見ていました。つい2か月前までは、ひとりでじっくりと遊ぶことが多かったので、お迎えでいらしたAくんのお母さんとお話ししていると「うちの子、ずっとひとりで遊んでるんですか?お友達出来るかなぁ笑」とお友達と関わることを期待されているお声がありました。お父さん・お母さんたち、我が子がどんな子とどんな風に仲良くなっていくのか楽しみであり、ずっとひとりでいるのかなぁと心配になる時はありませんか?この時のAくんはお友達の輪に積極的には入っていきませんでしたが、お友達の姿をよく見ていました。なんだか楽しそうな雰囲気を感じとり一緒に笑っているAくんは、お友達の存在の心地良さを感じ始めたのだなと思いました。それならば、Aくんのペースで関わっていくのを待ってみようと考えました。
そして……この夏ついに…!Aくんが自分からBちゃんの顔を覗き込んでニコッと笑いかけたのです。Bちゃんも嬉しそうに笑顔を返していました。
靴下やカバンを持ってお出かけごっこをすることが流行っていたので、2人でエプロンをつけたり、赤ちゃん人形を抱えたりして手を繋いで保育室内を歩き始めました。おしゃべりが上達してきたBちゃんは「(わたしのこと)好きなのー?」とニンマリとAくんに聞いていました。2人のやり取りやAくんのとっても嬉しそうな表情に、担任全員で「よかったね〜」「可愛い〜!」と大盛り上がりでした。このことをすぐさまAくんのお母さんにお伝えすると「初恋ですかね♪」と嬉しそうに担任の話しを聞いてくれました。
遊びは、
①【ひとり遊び】
②【平行遊び】
③【連合遊び】
④【協同遊び】
という順序で発達していきます。
1歳児は特にひとり遊びから平行遊びになっていく姿が見られます。友達に興味を持つためには、自分の遊びたい気持ちを満たす必要があります。
では、お友達と遊ぶ楽しさを感じられる心を育むために、自分の好きなことを満足いくまで楽しむということを大切にしています。おもちゃや遊ぶ場所の設定、声掛けのタイミングなど最適なものを考え、子どもたちの姿を見守るようにしています。
Aくんが自分の遊びを楽しみながら、周りにいたお友達の姿を見ていくなかで「この子と仲良くなりたいな」と思い、動き出したことに成長を感じる場面でした。そして仲良くして欲しいという気持ちからお友達のお膳立てをしてしまいそうになる大人(私)の気持ちを抑えて見守ることができてよかったなぁと思いました。これからもあひる組の中で、どんな友達模様が出来ていくのか楽しみです。あひる組 小林