厳しかった残暑も終わり、気がつけばすっかり秋を感じるようになりました。子ども達も、夏の遊び、運動会などいろいろなことを経験してぐっとたくましく、大きくなったなと感じるこの頃です。
そんなひよこ組では、最近穴落としがブーム!チェーンや、絵カード、ホースなどいろいろな種類の穴落としがあるのですが、好きな穴落としを持ってきては、職員に穴落としの蓋を「あけて~」とアピールしてくれます。そして、1人が始めると他のお友達も興味津々でそばにきて、真似をしてチャレンジするような姿がたくさんあります。みんなの表情は真剣そのもので、集中して取り組んだり、全部できて嬉しそうに拍手をしている姿を見ると「かわいいな~」と思うと同時に「成長したな~」と感じるのです。
そこで今回は穴落としを例に指先を使った遊びに着目してみまることにしました。
まず、手におもちゃを持って入れる・落とすという動作には、穴の形状を観察して入れる「観察力」、穴に物を入れる「集中力」、指でつまんで落とす「手指の発達」これらの発達を促すねらいがあります。さらに詳しく調べてみると…
①目と手の協応動作を促進する…ものを穴に落とすには、目と手を連携させて動かすことが必要です。何度も穴落としを繰り返すことで、目と手の協応動作がうまくできるようになっていきます。
②物の形を認識する…球体以外の物は、穴に入れる時に向きを考える必要があります。「物と穴の形をあらわ動作を通して、物の形を認識し、どうすれば穴に落とせるのか考えるようになります。
③手首をうまく使えるようになる…ものの形と穴の向きを合わせるには、手首を動かして物の向がきを調整する必要があります。まだ手首がうまく動かせない時期の子どもは、ポットン落としを繰り返す事で手首がうまく使えるようになっていきます。この手首の動きはスプーンを使うときにも必要な動作になってくるためとても大切な経験なのです。
このように、穴落としという何気ないブームを一つ切り取っただけでも、そこには大切な発達要素が含まれていて、子ども達が遊びながら様々な力を得ていることがわかりますね。10月になり、ひよこ組で担任としてみんなと過ごすのもあと半年になりました。改めて、子ども達の成長を見逃さず、一瞬一瞬を大切に過ごしていきたいなと感じます。ひよこ組 川上