今年の夏、年長児のA君がお家からカマキリを連れて来ました。A君は「お家で飼うより保育園で飼いたい」と言うので朝の会でA君の想いをA君の口からみんなに伝えました。それを聞いたみんなは「いいよー!!!」の快諾してくれ、その日からカマキリを幼児組の部屋で飼うようになりました。カマキリを飼う…餌はなんだろう、どうやって飼えばいいのだろう…A君が図鑑で調べていると同じクラスの友だちも一緒になって違う図鑑で調べてくれたり、園庭でカマキリの餌となる昆虫を探してくれるようになりました。それから約3ヶ月後違うカマキリが、たまたま園庭に現れました。
子どもちはみんなカマキリに釘付け!以前図鑑でよく調べていたからか少し見るだけで「これはメスだよ!」「おなか大きくなってるから赤ちゃん産むね!!」など以前より詳しくなって観察していました。「また飼う?」という話題も出ていましたが、「赤ちゃん産むからかわいそうだよ…」と言うことで今回は飼うのではなく園庭の近くに帰してあげました。
大人だったらカマキリを見つけたから飼いたいという気持ちやカマキリを見つけて良く観察することなどはしない事が多いですが、子どもは何にでも興味を持って探求する力を秘めています。身の回りの自然に触れ、美しさを感じたり、興味を持って調べたりする気持ちは、自然を守り大切にする姿勢の土台となります。手で触れ、目で見て、友達と一緒に豊かな経験をする中で、初めて「この自然(命)を大切にすべきだ」と学んでいくのです。これからも子どもたちの様々な角度からの探求心を見守っていきたいと思います。幼児組 阿部