木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「みんなが困っちゃう」幼児組編

2023.06.26

ぞう組がお泊まり保育で保育園にいない日、給食の準備中にきりん組のAくんから聞こえた言葉です。この日、ぞう組がお泊まり保育のため、うさぎ・きりん組だけで過ごしました。Aくんは今日お当番さんです。朝の会で職員から「今日はぞう組がいないけど、きりん組さん頑張ってね」とお話しがありました。さて、木月保育園の幼児組ではお当番さんのお仕事の一つに、『給食の準備』があります。①台拭きで机を拭く②ティッシュ、お花を机に並べる。などといった給食を食べる 支度をするお仕事をお願いしています。そして、給食準備の時間になりました。「お当番さん頑張っているかな・・」様子を見てみると、Aくんは机を拭いてお当番のお仕事の真っ最中。しかしそのとき!「キャットウォークも開けるよ〜!」とキャットウォークでも遊んでいいと呼びかけがありました。Aくんはピクっと反応し、机を拭くのをやめて遊びに行きたそうにキャットウォークを見つめています。考えるAくん。その様子を見て他の職員から「キャットウォークいきたいの??」との声が。するとAくんは「キャットウォークにも行きたいけど、お当番さんやらなきゃ、みんなが困っちゃう」と言い、お当番のお仕事に戻りました。その様子を見て、私はAくんに「お当番さんのお仕事ありがとう。終わったらキャットウォークへ遊びに行っていいよ」と声をかけました。すると、「ほかにもあるー?」と、まだまだ給食準備のお仕事をしたい様子ではありませんか!?その後もしゃもじ入れに水を入れてもらうお仕事や、いつもぞう組がしている配膳のお仕事をAくんにお願いしました。

 

 

 

Aくんはやる気満々で配膳の仕事に取り組み、始めての配膳の仕事を最後まで頑張っていました。配膳後、Aくんにもう一度「お手伝いありがとう」と伝えると、自信に溢れた表情で「楽しかった!」と返ってきました。保育所保育指針の中の「育みたい資質・能力」の中で、”心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする力、学びに向かう力、人間性等“と書いてあります。保育園という集団生活の中では色々の人がいて様々なことが起きます。その中で、みんながみんな自分のことばかり考えて行動していては生活が成り立ちません。生活を成り立たせるために、役割を果たし、ルールを作り、それを守っていくことでみんなが生活できていくと考えます。自分がやりたいことだけをやるのではなくはなく、Aくんのように”誰かのために“という気持ちでお当番さんの役割に責任を持つことが、生活を成り立たせていくために大切なのだと改めて感じました。時々、お当番さんのお仕事を忘れてしまう時もありますが、子どもたちは張り切ってお当番の仕事を頑張ってくれます。『誰かのために力を出す』ということの喜びを知るということは、人間としてとても大切なことですよね。幼児組 小池

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