木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「ちっちゃな先生と子どもたち」2歳児りす組編

2024.01.13

「ふつうとちょっとどっちですか〜?」「ちょっとです!」普段は、お昼の時間に毎日繰り返されているこのやり取り。それがある日は、園庭の丸テーブルの方から聞こえてきました。何やっているのかなと近寄って見てみると、子どもたちが6人ほど集まって先生役、子ども役に分かれ先生役の子が配膳係、子ども役の子がご飯を取りに行く役に分かれてごっこ遊びが繰り広げられていました。先生役のAくんは普段よく見ている先生になりきって「普通とちょっとどっちですか〜?」と子ども役の子に聞き、「ちょっとです!」と言われるとスプーンで少しすくいお皿に盛り付けると「これくらい?食べれる?」と細かい量の調整までしてあげていました!子ども役のBちゃんも、「こっちはちょっとで、こっちはふつう!」と喜んでもらいにいく姿がありました。集まっていた6人で一通り配膳のやりとりが終わり、子ども役の子は食べる真似っこをしたり、自由に遊んでいる中、先生役のAくんはその後どうするのかな?と見ていると、砂場で遊んでいた子や近くにいたお友だちに「お昼できたよ〜食べにおいで〜」と先生になりきって、自然に周りの子をごっこ遊びの世界に引き込んでいました。

 

 

 

 

2歳から3歳になる2歳児クラスの子どもたち。最近はごっこ遊びでも成長が見られはじめ、はじめは一緒に同じ空間で遊んでいても各々が何かになりきり「再現遊び」や「見立て遊び」を楽しんでいましたが、最近ではお友だちと複数人で「模倣遊び」いわゆるごっこ遊びを楽しむ姿が見られるようになりました。模倣の精度もどんどんと上がり、子どもたちはよく見ているな〜と驚かされ、時にハッとさせられることもしばしばあります。このごっこ遊びは「幼児期に必要な遊びは、すべてごっこ遊びの中にある」と言われるくらいに不可欠な、日々の生活の中で繰り返し行なわれる遊びです。想像力だけでなく、言語能力・自己認識・自己発揮・コミュニケーション能力・生活に対する興味関心・他者の気持ちの理解・協力することの楽しさなど、多様な側面を成長させてくれるのです。まだまだ同じ空間にいて一緒に遊んでいると当人たちが認識していても、実はそれぞれがひとりで遊んでいるということもあるこの時期。見守ったり時に介入していきながら、子どもたちごっこ遊びの世界を広げたり、「やりたい」という気持ちをサポートしていけたらと思います!

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